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新工法を開発しました!? <基礎工事> [木の家・薪ストーブ]


      あらー、はっちんブログにはめずらしく建築やさんっぽいタイトル・・・。


      そういえば建築業になるんでしたか、邂逅舎という会社の主力業務は~。 ^m^



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      地鎮祭が終わった3日後くらいには基礎工事着手。

      「あのなー、オレが立ってるこの辺がチューボーだぞー」

      チューボー、中坊?? いやいや、厨房・・・。

      ダンナ、薪ストーブと木のおうち売るんざんしょ、何よ、厨房って・・・・・・(続く)。




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      敷地の奥に立つ建物の予定地。モデルハウスとしても使うようですが、

      トイレもお風呂場もつくらないみたいです。じゃあ、何置くんだろ・・・(続く)。




      工事はどんどん進みます。

      ここからはダンナが解説するそうです。以下、紫色部分はダンナの文章です。


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粒度の良い(地質的には淘汰の悪い)建設残土が勿体なくて(捨てるのにお金が掛かる)砕石と混ぜて締め固め、基礎の中に入れちゃいました。残土処理に掛かる人件費と運搬、廃棄の費用と、砕石のボリュームが減ったことで人件費と運搬費が減額できました。



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奥に見えるのは浄化槽と発散槽です。この場所は市街化調整区域で下水道が完備されていないため、水洗トイレを付けるためには合併浄化槽が必要になります。飲食店で申請(34条)し許可を取ったため、当初は潜水艦程度の大きさの浄化槽の取り付けが必要でした。頑張れば何とかなるモノで、膨大な書類の山と度重なる設計協議を経て、この大きさに落ち着きました。合法的に500万円ほどコストダウンしました。



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基礎の工法は、一般的なベタ基礎工法とは異なり、盾状火山のような立ち上がりのない1枚の鉄筋コンクリート板を作るようにしました。ベースと立ち上がりの2回に分けてコンクリートを敷設するよりも、強度が大きく、時間も費用も節約できると考えたからです。なお、砕石・捨てコンクリート・防湿シートなどは従来の方法を採っています。

コンクリートには寿命があり、中性化して劣化(強度低下)が始まるのは、一般に50~60年程度と考えられています。したがって、最近できた高耐久・高コストの100年耐久コンクリートを使っていない住宅は、せいぜい70~80年ぐらいまでしか建築時の強度を保つことができないと思います。邂逅舎の住宅は、3世代以上(100年ぐらい)は保つように設計しているのでコンクリートの劣化は重要な問題でした。

そこで考えたのが今回(実はアプスの物置で実験的に作っている)の工法です。コンクリートの養生はゆっくりと時間を掛けて行った方が強度が増すので、両面が空気に触れ続ける立ち上がりを無くし、地盤から30cm上(法律で決まっている)の台を作ります。すると台の内側は空気に触れないので時間を掛けて養生することができ多少は強度増加を期待できると考えました。また、立ち上がりだけで土台を支えることがないため、部分的な強度低下に対する対策にもなります。床下の湿気対策は基礎パッキン工法で対応するため特に問題となることはありません。

縁の下のメンテナンスが気になるところですが、よく考えてみると今まで住んでいた家の床下に入って何かした覚えがありませんし、何か触らなくてはならないモノもないのでいっそのこと縁の下なんて無くしちゃえ、ということで、この建物には人が入れるような縁の下はありません。床の下は断熱材と土台と基礎パッキンとコンクリートです。なお、基礎の中に入る給水管はメンテナンスフリーのステンレス管を使用していますので心配には及びません。

前職では1983年に発生した日本海中部地震の地震被害調査から20年以上に渡って、地震の調査を行ってきました。経験上感じたことは、上物はほとんど壊れていなくても、基礎の立ち上がり(布基礎も含む)の部分が破壊されて全・半壊に至るケースが多いことです。今回の基礎は、地震時の応力が立ち上がりの弱部に集中することができないため、従来の基礎と比べても充分高い耐震強度を持っていると思います。





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コンクリートを打って半日後の写真です。この基礎の設計強度は、見るだけでわかると思いますがかなり高くしてあります。大きい建物が建つことを連想させるような基礎ですが、建つのは何と平屋建てです。社長共々凝り性なんです。適切なコストバランス(例えば、見えない部分の木材は、強度が変わらないモノなら安価なモノを使用する等)は考えますが、邂逅舎の家づくりの根本的な思想として、住宅の基本性能を向上させることに関しては全く妥協していません。

今回作った基礎は、新工法というほどのモノではないですが、美しくて堅固な一枚岩を連想させるので、ウルル(エアーズロック)工法と呼ぶことにしました。ウルルは世界で2番目に大きい一枚岩です。ちなみに1番大きいのはウルルの2.5倍ほどの大きさのバリングラ(マウント・オーガスタス)という一枚岩で、コレもオーストラリアにあります。




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コンクリートは表面に白く粉が吹いてきたら乾いてきた証拠です。もう少しですね。



      ・・・・・・何をいっているのか、おわかりになりましたでしょうかー。


      小難しいことをどーーーっと申し上げているようですが、簡単にいうとですね、

      「ウルル工法」とダンナが命名した基礎の作り方でこの建物ができる、という

      ことらしいです。床下がないんですって[exclamation×2] それでもって、従来の工法よりも

      安上がりなのに地震にもすごく強く、良いことずくめ、なんだそうです。


      建築のプロと地質調査のプロがコラボしたすんばらしい工法だ、と

      自慢したいみたいです~ ^m^


      
      




      <プロっぽくない~??>



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      ミニハウスの木製ドアに、山から掘ってきた 持ってきた取っ手がつきました。



      何色に塗ろうかな~、なんて呑気に考えていたらこのところの長雨に晒されて、

      こんなことに~~[あせあせ(飛び散る汗)]   ↓ 板の浮き、ひび割れ



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      プロでも自分トコのは後回しになりがちなんですネ。

      医者の不養生、みたいなー。

      いまだに直っていません。塗装は色を迷ってもほどほどに、です[exclamation×2]


ドアは試行錯誤して作ります。天然木が反るのは当たり前ですが、今回のモノはクレームになるレベルなので、1工程増やして反らないような対策をします。目標はこのタイプの手作り一点ものドアで販売価格15万円以内です。できるかどうかはわかりません。

ちなみに、今回建築・販売する邂逅舎の家はこのドアよりも上質な、一点ものの手作り木製ドアが標準仕様になる予定です。


      アプスの手作りドアは大丈夫ですよん[黒ハート]





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abx

これって逆ベタでしょ?
セン@ュリーホームで使っている、基礎と同じなのでは?
確かにコストダウンになる様ですが・・・。



by abx (2008-08-30 20:00) 

はっちん

abxさん、お久しぶり。ダンナです。おっしゃる通り逆ベタです。しかもさらにコストを下げるために高さ、法令ギリギリの30センチです。しかし、基礎工事は書かなかった部分もあり、ちょっとだけ違います。また、理由があって基礎の断熱も蓄熱効果も全く期待してません。逆ベタの問題とされているメンテ、シロアリ対策などは今のところ理論上はクリアしているのでほとんど心配してません。ネットでの情報は商売上のガセや無責任な意見が多いので、今後はお客さんに対しての説明が大変になると思います。
どうしても心配な方には通常のベタ基礎もメンテが容易な鞘管も含め、何でも対応できるように準備しています。
なお、今回の設計者は茨城では有数の1級建築士と優良工務店の社長です。また、基礎、地盤に関して、邂逅舎には原発・ダム・トンネル・大規宅地模造成などの調査経験を持つ、日本トップレベルの地質屋がいるので安心安心です。お気遣い大変うれしく思います。ありがとうございます。
by はっちん (2008-08-30 22:52) 

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